消毒薬の希釈計算・ノロ対策

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1. 消毒薬の選び方と具体例

微生物に対する効果の強さに応じて、消毒薬は大きく3つのレベルに分類されます。用途に合わせて適切なものを選びましょう。

高水準消毒薬

全ての微生物(ウイルス・芽胞含む)に有効ですが、毒性が強く人体には使用しません。
【具体例】 過酢酸(アセサイド)、グルタラール(ステリハイド)など

中水準消毒薬

芽胞を除くほぼ全ての微生物に有効です。一般的に広く用いられます。
【具体例】
次亜塩素酸ナトリウム:ノロウイルスに有効。手指には使えません。
消毒用エタノール:手指消毒に最適。ノロウイルスには効きにくい。
ポビドンヨード:うがい薬や傷の消毒(イソジンなど)。

低水準消毒薬

一般細菌には有効ですが、ノロウイルスや芽胞には効果がありません。
【具体例】 塩化ベンザルコニウム(オスバンS、ザルコニン液など)、クロルヘキシジン(ヒビテンなど)

2. ノロウイルスの特徴と対策

  • アルコールが効きにくい
    ウイルスに「エンベロープ(膜)」がないため、アルコール消毒がほとんど効きません。不活化には次亜塩素酸ナトリウムが最適です。
  • 強力な感染力
    わずか10〜100個程度のウイルスが体内に入るだけで感染し、激しい嘔吐や下痢を引き起こします。
  • 乾燥後の飛沫飛散に注意
    嘔吐物や便が乾燥するとウイルスが空中に舞い上がり、空気感染の原因になります。乾燥する前の迅速な処理が重要です。

3. 次亜塩素酸ナトリウム希釈液の作り方

ペットボトルのキャップ1杯を約 5mL とした簡易的な目安です。(市販の塩素系漂白剤:濃度 約5〜6% の場合)

💡 目安量:

  • 0.1%液(嘔吐物・便の処理用)
    500mLの水 + キャップ2杯 (10mL)
  • 0.02%液(ドアノブ・手すり等の拭き取り用)
    2Lの水 + キャップ1杯半 (8mL) 、または 500mLの水 + キャップ1/3杯弱

※製品の濃度により正確な量は異なります。上部の計算機で正確な値を算出してください。

4. 使用上の留意事項と安全対策

⚠️ 汚れ(有機物)の除去

汚れが残っていると消毒効果が落ちます。消毒前に、あらかじめペーパータオル等で汚れを拭き取ってください。

⚠️ 作り置きはしない

希釈した液は時間が経つと効果が落ちます。使うたびに作成し、使い切るようにしてください。

⚠️ 取り扱い注意(換気・手袋)

原液が皮膚に触れると危険です。作業を行うときは、必ず「手袋」を着用し「換気」を行ってください。

⚠️ 素材への影響(腐食・漂白)

金属をサビさせたり、布を色落ちさせます。金属部分に使用した後は水拭きをしてください。

⚠️ 混ぜるな危険

酸性の洗剤等と混ぜると有毒ガスが発生し、大変危険です。絶対に他のものと混ぜないでください。